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福岡県 カメさんのダンボールラック

福岡県のカメさんから、卓上で使用できるダンボール製の整理ラックの写真を送ってもらいました。
これいい!
いいですこれ。もうダンボール工作の見本のような作品です。
たくさん作って完成品をまわりの方にプレゼントされたそうですが、わかります!欲しいもん。

そしてですね、丁寧なのはその完成度だけじゃありません。加工の方法にも、特筆すべきテクニックが使用されてますよ。
まずは見てください。ダンボールの小口のなみなみを隠すように紙が貼ってあります。
さらによく見るとその小口の紙が本体と模様続きなので、どうなってんの?と思ったら。

ダンボールを皮一枚残し、中のなみなみを厚み分剥いで、小口側に90度折り曲げて貼ってあるのだそうです。

さらにそのテクは下の写真でも。

え!?

棚板の受け部分も、同じくこの「なみなみ剥ぎ」テクが。
いやこれ、ダンボールというよりも木工で板をルーターで削るテクニックに近いです。
これにはびっくりしました。たしかにこれなら棚を3面接着できますね。

じつはこの「なみなみ剥ぎ」テク、建築模型作成者のあいだでは、違う目的でよく用いられます。
通常は、直交してダンボールを貼り合わせる際に小口を見せない方法として用いるのが普通で、このマゴクラでもテクニックとして紹介しています。
・貼りあわせてつくるコーナー部(仕口)の処理

でもカメさんの方法はこれとは全く目的が異なりますよ。これなら強度アップと、それから棚板の位置決めを確実にできる素晴らしい方法。
とはいえダンボールに溝をつけると、そこから曲がっちゃうけどどうするんだろうと思ったら、ちゃんと曲がらないようになみなみの中に角材を挿入してあるそうですよ。脱帽。

なので聞いてみました。

Q・ずばり、木工加工のご経験がおありですか?
A 木材加工の経験はありますが、これを作った後なので、木材加工の技術が役に立った訳ではないです。

あ、そうなんですねー。てっきり木工の手法かと思っちゃいました。いや逆に、先にダンボールでこれをやっちゃうってすごくないですか!

Q・よく見ると、ダンボールの「流れ目」に対して、部材を直交ではなくナナメ方向に切断されています。多分わざとですよね?
A 流れ目を斜めにすることによって物を載せたときの力の入り方が斜めになり、板全体に力がかかります。ダンボールは長期間、加重すると反っていくので、そうすることで棚が曲がりにくい様にしています。

むう。ダンボールの流れ目を読むのはかなりの高等テクニックですよ。

最後にもうひとつお聞きしてみました。

Q・ダンボールでモノを作る場合の、メリットって何だとお考えですか?
A 室内、卓上で作業ができることと、値段が安いことです。
作業音もうるさくないので、夜でもできますし、一度この便利さに慣れてしまうと何でもダンボールでやりたいと思ってしまいます。


ああ、それはマゴクラも同感です!特に夜の作業!まったく音をさせないでペン立てが作れちゃうって、もはや奇跡の素材。マゴクラもまずはダンボールでできないか、から考えます。
木工とダンボール、それぞれの良さで使い分けが世の中で広がるといいなあ。カメさんのような方が作品を作り続けてくれるなら、そうなる日もきっと近いのです!



【2016.5.22追記】
カメさんから最新作を送っていただきました。

前回の作品投稿から1年超、ふたたびカメさんから連絡をいただきました。
「新型ができました」とのお話!

どんな作品を見せていただけるのか楽しみにしていました。
はい、みなさんどうぞ昨年の作品と見比べてみてくださいな。

わかります?
デザインはほぼ同じ、ところがダンボールとしての構造が全く異なっているのです。

前回はダンボールを面材として使用されていました。なので「木材加工の経験がおありですか?」と質問させていただいたのです。

ところが今回は、曲げ材としてのダンボールの利用。
じつはこの両者には大きな違いがあるのですよ。

 ・ダンボールは曲げると数倍以上に強度が跳ね上がります
 ・小口露出する部分が少なくなるため、小口の処理をしなくてよくなります
 ・折り返しによる接着面を確保でき、かつそれを隠せます

…といいことずくめ。まさに曲げられるダンボールに適した方法だと思うのです。
日常にみられる「これよくできてるなあ」っていうダンボール箱もそのように設計されていますよね。

ところが!なのですよ。
その代償はかならずあって。
設計が、格段に難しくなるのです。

具体的には、ダンボールとしての厚みを設計に反映させる必要が出てきます。
この問題は、たとえば身近なみかん箱を観察してみてください。あの単純な形状の箱でさえ、よくみると各辺の長さが異なっていて、ちゃんと厚みがぶつからないよう計算されているのです。
おそらく、ダンボールの設計でもっとも難しいのはこの厚みの処理だと思うのです。

さらにところが!なのですよ。
これが楽しい!

この設計が、最高に楽しいのです。
カメさんもきっとそう感じられているのだと思うのです。そうですよねきっと。

マゴクラもこの設計にはまってから、1枚のシートでとんでもなく複雑な形状が設計できることに気づいちゃいました。それがこのサイト「マゴクラ」を開設するきっかけになりました。2004年の話です。


1年越しに、同じデザインでありながら構造が進化するっていう作品を見せていただきました。
ゲストさんコーナーを設けていて、これって新しい楽しみですよね。
カメさんありがとうございます。またたくさんの方にプレゼントしてあげてくださいな。
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